イタリア・絵に描ける珠玉の町・村 ・ そしてもろもろ!

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2012年 07月 20日

   ・・・ 古寺巡礼 n.1 スポレートのドゥオーモ ・ Duomo di Spoleto ・・・

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       ここ暫く、友人から拝借の写真でのご案内が続きましたが、
       ご案内する場所のネタ切れではありませんで、はい勿論、
       溜まりに貯まって、どこから手をつけたら良いものやら・・!

       という事で、お盆も近づく事ではありますので、はは、
       古寺巡礼シリーズとして何回か、纏めてアップをと思います。

       まず今回は、大好きなウンブリアの素晴らしいドゥオーモ、
       はい、スポレートのドゥオーモをご覧下さいね。

       スポレートは何度かご案内したものの聖堂内部はまだでしたので、
       古寺巡礼に相応しい、その典雅な美しさをどうぞ!

       スポレートには07年春と10年秋にと2度訪れ、
       今回見て頂く写真は両方から選びましたが、

       上の写真は07年春の正面、と言いますのも、10年の秋に
       行った時は鐘楼が修復中ですっぱり覆われていましたので。
       
       ドゥオーモは町の中程の東隅、とでもいう位置にあり、
       石段をだらだらと下って行き
       正面にこうして姿が現れる時、その美しさに魅せられます。

       ウンブリアのご案内は
       http://italiashio.exblog.jp/i4      


       こちらも以前の写真で正面をどうぞ
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       現在こうして我々が見る正面は、
       手前にあるルネッサンス式テラスの柱廊は別として、 
       鐘楼、上のモザイクも含め1207年に完成、と記録に残ります。

       つまり聖堂は、以前ここに存在した教会の上に建てられた物の様で、
       それ以前の古い記録が残っていないのだそう。

       手前に見えるすっきりした柱廊は15世紀のもので、
       それ以前に在ったのは、薄板の屋根のある素朴な柱廊だったそう。
       上はテラスになっていて、今もなのかどうか、
       町のお祭りの時には、ここに聖母のイコンが掲げられたと。


       5連のアーチの外側、両脇に小さい窓様が見えますが、
       
       向かって右側のみ10年秋に写しており、こんな形、
       説教壇だそう。
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       という所で、正面壁の美しさをご堪能下さいね

       こういう三角形の傾斜の正面壁を、納屋式正面壁・facciata a capanna
       と呼ぶそうで、イタリア語の素朴な形容にちょっと笑えますが、

       小さめの薔薇窓が全部で8つ、これがなんとも愛らしいというか・・、
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       こちらが上の層で、真ん中のモザイク、祝福するキリスト には
       13世紀のモザイク師ソルステールノ・Solstèrno 1207年、という署名。
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       左右に見える小さめのアーチ形にも、
       モザイクが入る予定だったのでしょうね。



       こちらが下層の大きな薔薇窓とその周囲
       この部分が一番好きなのですが、薔薇窓とその周囲にも
       細かくモザイク柄が入ります。
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       上側の飾り部分で、こんな鷲の姿が4か所に
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       同じ柱の下側にも動物の姿が見えますが、下は雄牛です。



       中央の大きな薔薇窓
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       アッシジの大きな一つだけの典雅な薔薇窓も大好きですが、
       このスポレートのは小さめに繰り返す形で、可愛らしい。



       とりわけ好きなのは、この薔薇窓を支える形の2人
       特に右側の、腰布の赤い翻りが大好き!!
       こういう形、色を、どうして思いついたんだろ、あの中世に?!
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       という事で、こちらは正面柱廊の下、
       中央扉の脇にいるライオン君
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       内部
       こちらは外の眺めと違い、17世紀に大改装されていて、
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       この改装をしたのが、マッフェオ・バルベリーニ・Maffeo Barberini
       後の教皇ウルバーノ8世が、スポレートの司教になって後の
       大改装だったのだそう。

       という様な事を知り、
       ああ、そういえば町の山上のアルボルノス要塞に
       バルベリーニ家の蜂の紋章があった訳だ、
       と、また一つ知ったshinkai。

       スポレート ・ アルボルノス要塞 その1と2
       http://italiashio.exblog.jp/12396136 
       http://italiashio.exblog.jp/12424580
    
       バルベリーニ家については、cucciolaさんがこちらに
       http://blog.livedoor.jp/cucciola1007/archives/923133.html


       正面内陣奥に見える壁画はフィリッポ・りッポですが、後ほど。



       床模様をどうぞ
       今まで何度かあちこちで見て頂いた、ビザンチン様式の
       流れをくむコズマ式模様ですね。
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       アマルフィの聖堂のご案内は、こちらから。
       http://italiashio.exblog.jp/i38



       右側中程にある説教壇
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       内陣奥のフィリッポ・リッピ・Filippo Lippi の壁画
       「聖母マリアの生涯」。
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       実は2010年の秋に訪問した時、夕方に行きましたらミサの最中で、
       照明された聖堂内部に見える壁画は大変に美しく、
       出直してしっかり撮ろうと翌朝再度。
       所がお掃除の最中で照明なし!
       聖堂内部は薄暗く、おまけに内陣はもっと暗く、
       shinkaiの人生同様思い違いが重なり、ははは、
       上手く撮れませんで・・、
       細部は07年に撮ったものでどうぞ!

       
           
       受胎告知
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       壁画下側は3場面に分かれていて、一番左側にこれがあり、
       

       真ん中に、聖母の死
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       右側には、キリストの誕生場面があるのですが、
       撮っておりません。

       このスポレートの内陣壁画は、リッピの最晩年、最後の作品で、
       61歳になった画家が1467年から取り組み、
       彼は2年後に亡くなり、その約3カ月後に協力者達の手で完成した物。

       ですが、こうして作品をご覧になってもお分かりのように、
       如何にもリッピらしい繊細優美な作品で、
       最晩年、しかも亡くなった時の作品と知り驚きました。


       そしてこの天井部分、豪華絢爛たる「聖母戴冠」
       青の色が素晴らしく深く美しく、中央の金色によく映え・・。
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       こちらは聖堂入り口に近い右側にある
       エローリ司教の礼拝堂・Cappella del vescovo Eroli.
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       これはピントゥリッキオ・Pinturicchioの壁画1497年作で、
       この上、天井部分にも絵がありますが、


       麗しき聖母をどうぞ。
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       エローリ司教という方は、法律家からナル二の司教になり、
       アヴィニョンの教皇代理もされた方の様で、1500年没。

       一方、この礼拝堂に描いたピントゥリッキオは、
       当時のローマ法王アレッサンドロ6世に招かれ、
       ヴァティカン内の「ボルジャのアパート」の壁画類、
       かのルクレツィアの肖像と見られる女性像もある、を描き、
       成功裡にウンブリアに戻った時の仕事だそう。

       ペルージャ ・ 街の中心を、ほんの少し
       http://italiashio.exblog.jp/8710701



       という聖堂内のご案内でしたが、
       最後にエピソードをひとつどうぞ!

       やはり10年の秋でしたが、聖堂のロッジャで会ったシニョーラ
       彼女は、鳩用のパン屑を持って来ていて、
       こんな風にロッジャの片隅にぱらぱらと置き、呼ぶと、
       綺麗な白鳩がやって来て、
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       パン屑をついばむのですね。
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       訊ねましたら、1週間ほど前に何かの行事があって、
       聖堂前で鳩たちを離したのだそう。
       所が、この鳩君だけは遠くに飛んで行かずに居残り、
       シニョーラは可哀そうにと、こうして毎日ご飯を持ってくるのだそう。
       
       ね、お互いに心が通じている様子でしょう?!
       動物たちとの気持ちの触れ合いを見たり感じたりする時
       言葉がない分、もっと温かい気がしますが・・、しません?!



       最後はもう一度、美しい正面をご覧下さいね
       夕暮れ時に少し粘って写した物です。

       ミサの最中で、中の明かりが薔薇窓から見え
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       扉が開き、ミサを終えた人々が出て来ますが
       この時は若者達の集いもあった様子で、大勢の若者の姿。
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       中の明かりが消え、ロッジャの下と、外からの照明のみに
       空も暮れ始め・・、
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       鐘楼の修復の覆いはもう外れたかな?
       美しくなった聖堂を見に、
       見残しの多いスポレートの町に、もう一度行きたいもの!!
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     *****
       
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by italiashiho2 | 2012-07-20 23:48 | ・ウンブリア州 | Comments(8)
Commented by la_mia_coccolina at 2012-07-21 00:06
shinkaiさま、こんばんは!
石の色や薔薇窓、モザイク。。。とても美しいですね。
リッピの壁画も天使の羽が透けた感じや色彩など、透明感を感じました(素人の目ですが^^;)
日が沈んだ後の藍色の中に浮かび上がる大聖堂の美しさも溜め息が出てしまいます。
いつの日か訪れる事が出来るよう願いながら拝見しました^^
Commented by thallo at 2012-07-21 01:40
こんにちは。おーっ、素晴らしいです。
ザ・イタリアという建物と絵画。。受胎告知って、やはり口元がゆるむ素敵な作品ですよね。幸せを運ぶ白いハトがとても似合うように思います。
私もまたイタリアに行きたくなりました。
Commented by italiashiho2 at 2012-07-21 01:41
★coccolinaさん、こんにちは! 早速にコメント有難うございます。
そして、いつもイイね!を下さり、有難うございます。

スポレートの町も素敵なのですが、その素敵さにこの聖堂の美しさが大いに貢献していると思える素晴らしさです。
夜の照明も美しいですから、お出かけの時は、出来たらこの町に1泊してくださいね。 美味しいレストランもありますし。
そしてウンブリアの他の町にも是非お出かけ下さいね。

リッピの描く女性の麗しげで楚々とした顔が良いですよね。 
それに衣類の薄物、色もはかなげで良いですねぇ。

 
Commented by italiashiho2 at 2012-07-21 01:45
★thalloさん、こんにちは! コメント有難うございます。
私もいつも拝見にあがっているのですが、すみません、見逃げばかりです。
そして、先日はおめでとうございました!!
精進された甲斐がありましたねぇ!!
これからも、引退などと言わず、頑張ってくださいね。

イタリア、良いでしょう?!  君知るや、南の国、ですもの、ははは。
Commented by kazu at 2012-07-21 09:48 x
お盆に先駆け古寺巡礼が始まりました。
スポレートの聖堂正面美しい!
小さめの薔薇窓が8っとてもかわいらしく優しい雰囲気ですね。
内部の床のモザイク は以前お勉強シタコズマ様式の美しい物。
そしてここにリッピの素晴らしい壁画があるんですね。
リッピはウフィツィ美術館で見た聖母子像は知っていましたが。。。
白い鳩と老女のほのぼのとした触れ合いも良いですね
Commented by italiashiho2 at 2012-07-21 16:17
★Kazuさん、こんにちは! コメント有難うございます。

はは、ずっと気にかかりつつそのままになっているのを少し纏めようと思って、ね。
でも、このスポレートの聖堂は本当に美しいでしょ?! 清楚な可憐さ、というのでしょうか。

行く前にさっと読んではいる筈なんですけど、実際に目にすると、あ、ここにあったんだ!と驚きましたし、その見事さにも驚きました。 で、今回知ったのは60歳を過ぎてから始めて、描き終えずにここで亡くなって葬られているのだそう。 力の衰えがまるで見えない、素晴らしい作品ですよね。

ね、あの白い鳩、可愛いでしょう?! シニョーラの傍に寄って行くのですよ。 
Commented by fusello at 2012-07-23 19:24
こんばんは♪
スポレートのドゥオーモ、スッキリした美しさですね!
それに、リッピの作品群、機会を作って是非、、、、、

shinkaiさんのお写真、水平、垂直がピシッと決まっていて気持ちがいいです。
オレンジの薔薇窓、夕暮れのドゥオーモ、三脚を使用しておられるのでしょうか?
夕暮れ時、空がピンクに変わる瞬間のドゥオーモ、写真に撮って見たいな~♪
Commented by italiashiho2 at 2012-07-24 01:06
★fuselloさん、こんにちは! コメント有難うございます。

はい、スポレートのドゥオーモ、素晴らしいでしょう?! 素朴で可愛くて、仰る通りすっきりの美ですよね。

有難うございます! ディスプレイの中に分割線を見えるようにして以来、多少は真っ直ぐに撮れる様になったのですが、それでも家に戻ってから整理する時に真っ直ぐに直します。 
三脚は持って歩きませんで、いつも手持ちです。 教会内とか薄暗い所ではISOを上げて撮っています。 特別に写真のキメにはこだわらず、とにかく手持ちでぶれない様に、と。
あの時は石段に座って片膝を立て、その上に固定した様に思いますが、それでも今頃のカメラは性能が良いので、はは、ぶれたのが何枚もありました。

そうなんですよね、こちらの空は時にピンクの夕焼けになりますものね、あれがなんとも・・!
 


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