イタリア・絵に描ける珠玉の町・村 ・ そしてもろもろ!

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2016年 10月 11日

   ・・・ エトルスク博物館 ヴォルテッラ ・・・

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       ヴォルテッラの有名な見所をあれこれご覧頂いて来ましたが、
       今回が最終回、この町の名を世界に広めている
       エトルスク博物館・Museo Etrusco Guarnacciのご案内を。
      
       博物館名の最後にあるGuarunacci・グアルナッチというのは、
       この博物館収蔵品の大きな、そして主要な部分を占める作品を
       寄贈したマーリオ・グアルナッチ氏(1701-1785)の名が冠されたもの。

       18世紀後半にこの博物館が出来たのですが、それまでは町の
       貴人著名人達の個人コレクションとして分散していたのだそう。
       1776年地下墳墓からたくさんの発掘があった際に市に寄贈され、
       それがこの博物館発足のきっかけになったと。
       
       とにかく物凄い数と質の高い収蔵品でして、
       到底すべてをご覧頂けず、ご説明もままなりませんが、
       shinkaiの目で見た好きな物、良いと思ったもの優先で、はは、
       あまり学術的では無いご案内ですが、ごゆっくりどうぞ。

       上の写真は、町の中心からヴィア・マッテオッティ・Via Matteotti
       を、そして右にヴィア・グラムシ・Via Gramusciを南に。
       左からの道が合流する位置のヴェンティ・セッテンブレ広場・
       Piazza XXSettembre.
       
       この辺りレストランもたくさんあり、




       目指す博物館は、そこからのドン・ミンツォーニ通り・Via Don Minzoni
       を少し先に行った所。
       町の地図は既に2度ほど載せておりますので、そちらで。
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       エトルスコ・Etruscoと言っておりますが、これはエトルリア人、国、
       形容詞にあたり、エトルリア文明・文化と同じ事で、  
       イタリアで馴染みの言葉ですので、これを使わせてもらいますね。

       エトルスコ文化が栄えたのは紀元前8世紀から1世紀ごろと言われ、
       とりわけイタリア中部に広がり、独特の言語文化を持ちますが、
       紀元前4世紀頃からローマ人が勢力を持つようになると、
       徐々に併合、吸収されていった民族です。

       この博物館の38室には、それぞれの時代、部門にわたる展示が
       ありますが、
       ここでは大まかに区切り纏め、ご覧頂くことに。
       専門家の皆様、ごめんなさい!

       まずは石棺類ですが、素晴らしい彫りのものを。

       船の到着を迎える女性の楽人たち、戦闘場面、狩猟かな、
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       これは上下が別々の物を一緒に展示しているらしい石棺
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       こちらはテラコッタのお棺
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       ご覧になって分かるよう、大きな石棺と、このテラコッタ製の
       小さなのがありますが、小さいのには火葬しての遺骨を入れたものと。
       エトルリア人達の間ではかなり火葬が多かった様子で、
       棺の上に横たわるのは、生前の人々の在りし日の姿を偲ぶ物。

       そして棺の他に骨壷や、小さな家の形をしたものとか、
       様々な埋葬の品があります。




       上の様に一人で横たわるのも多いのですが、ご夫婦で、というのもあり、
       この博物館の目玉の一つが、テラコッタ製のこれ!
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       棺の蓋部のお2人のみが残っていて、紀元前1世紀頃の作、
       大きさを探しましたが見つからず、
       見た記憶からだと、長さが1m位だったかな・・。
       


       仲良く寝椅子に寄り添い、妻の方はじっと夫の顔を見つめているのですがぁ・・、
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       こうして見ると、妻の凝視がちょっときつく見え、ははは、
       大阪弁で「アンさん、若い女を作ったら承知しまへんでぇ」とでも・・、
       ははは、失礼。

       所で夫の左手に持っているのは何かと思いましたら、
       これは角笛なんだそう!
       動物の強い力を借り、黄泉の世界に旅立つ為の魔よけなんだそうで、
       必ず男性の左手に持たれていると。




       背後から見るとこんな形
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       妻の頭に見える穴は、テラコッタを変形させる事なく焼く為に、
       中の厚みを調整しているのですが、それを掻き出すための穴と。

       夫が右手にも何か持っているのですが、これは何も指摘が無く、
       花の様にも見えませんか? とすると、可愛い夫ですねぇ!!




       所でちょっと脱線ですが、

       「夫婦像の寝棺」として有名なのが、ローマのヴィッラ・ジューリア博物館
       にある、同じくエトルスクのテラコッタのこれ!
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       これはラツィオ州の北の海辺に近いチェルベーテリ・Cerveteriで、
       19世紀に発掘された物で、高さは1,14m 長さは1,9m、

       アルカイック・スマイルと呼ばれる謎に満ちた微笑を浮かべ、
       あの世でもずっと一緒に寄り添う事を確信した笑みなんだそう。
       なんともエレガントな作品で、紀元前6世紀の作というのには驚くばかり!!




       背後からの姿、この髪型も良いですねぇ!
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       そして、この女性の手の優雅な事!!
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       足先ですが、夫は裸足で、妻は靴を履いていて、
       妻の靴の裏底の形が綺麗に揃っているでしょう?
       当時のテラコッタ職人の技術の高さと
       その美的センスの良さにも大いに驚かされた事でした。
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       ローマの街自体も殆ど知りませんが、
       この博物館はまだ行った事がなく、チャンスを待つ事に!




       さて、ヴォルテッラのエトルスコ博物館に戻りまして、

       今回あれこれ見ていて石棺の中にも、ご当地名産のアラバスター
       石膏雪花の石で造られたものと、他の石で造られたものとが
       あるのに気がつき見え、そうなんだ!と一人で納得のshinkai。
       
       この豊満美女はアラバスターの石の中で、今も微笑み続け・・
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       ですがね、これは美女ですし、周囲が緑色の枠内なので載せましたが、
       黒枠の中に、顔にだけライトが当っているのもあり、
       パッと見た時、ぎゃぉぇ~!と叫びそうな位で、本当に怖かった!!

       胸部が黒枠の向こうにあり、顔にだけライトが当っているのですよ、
       それも下からね、ご想像下さい!!
       ずっと昔に訪問した時に比べ、大変整備された今回の再訪だったですが、
       誰が設置方法を考えたのか、誠に良いご趣味で、はぁ・・。




       こちらは副葬品の、なんとも薄い金の花びらかな、の王冠
       お金持ちにしても、大変な愛情のこもった美しい高価な物ですねぇ!
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       金のイヤリング。  素敵ぃ!
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       博物館の床に移された、床モザイク。  
       渋い色合いの幾何学模様、素敵でしょう?!
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       ギリシャの影響が大きく感じられる壷絵
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       そして、取っ手のついた大皿。 シックですねぇ。
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       これは当博物館蔵ではなく、フィレンツェの考古学博物館所蔵ですが、
       発掘はヴォルテッラ、とあるので、ついでにご覧を。
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       多分、ワイン入れでしょうね。
       それにしても、形と文様の見事さ! 
       こんなのを実用していたのですね、エトルリアの民は!




       そして当博物館の一番有名な所蔵品と言っても良いか、
       「夕暮れの影・オンブラ・デッラ・セーラ」と名づけられた男性像。
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       フィレンツェの骨董市で1737年頃まで売られていたのを、
       紛れも無くヴォルテッラからの出土と、当博物館創設の
       グワルナッチ氏が1750年に買い取ったものだそう。

       ブロンズ製、高さは57cm、頭の高さは3,2cm、直径2cm、
       首の長さ1,5cm、肩から性器まで22cm、そこから足まで30,3cm、
       重さは1322グラム。




       紀元前3世紀始めの作と見られるそうですが、
       こうして見ると、髪もきちんとセットされているのが分かります。
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       この小像に「夕暮れの影」とロマンティックな名を与えたのは、
       ガブリエーレ・ダヌンツィオ・Gabriele D'Annunzio(1863-1938)
       詩人、作家、政治家、愛国者と幾つもの顔を持つ人。


       shinkaiはイタリアに来て後、彼の写真を見て
       即いかれたミーハーですが、ははは、
       彼はまたヴォルテッラを舞台にした映画「熊座の淡き星影」の
       原作者でもあり、他に良く知られているのは、やはり映画「イノセンス」で、
       どちらも監督はルキーノ・ヴィスコンティ・Luchino Visconti.
      

       彼の最後の住居、ヴィットリアーレについては
       

       フィレンツェのヴィッラ
       

       愛人だったエレオノーラ・ドゥーゼの博物館展示にも彼
       




       昔初めて博物館でこの小像を見た時のshinkaiの第一印象は、
       わっ、ジャコメッティだ!! と思ったのでしたが、

       アルベルト・ジャコメッティ・Alberto Giacometti(1901-1966)は
       スイスの彫刻家、画家で、このヴォルテッラの小像から
       強いインスピレーションを受けたであろう事が
       彼の作品をご覧頂くとすぐ分かります、これです。
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       下の写真は、1955年のアンリ・カルティエ・ブレッソンが撮った物と。




       という様子で、上の細長い小像はやはりちょっと特殊で、
       小さなブロンズ製の人物像や動物達の作品がたくさんあります。
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       ギリシャの影響を強く感じる頭部像
       美しいですねぇ!
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       ガラス製品。 
       練りこみガラスと言うのか、大変美しいもの!
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       小さな実用品の美しさ、楽しさ!
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       こちらは骨壷
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       ヴェネトの本土側、ちょうどヴェネツィアはトルチェッロ島の
       北に当りますが、アルティーノ・Altinoという村に
       国立の考古学博物館があり、ずっと昔に偶然寄って見た事があります。

       いまだヴェネツィアの歴史も、アクイレイアの遺跡の凄さも良く知らずでしたが、
       それでもその収蔵品の内容の凄さに驚いた記憶があります。
       少しだけ記述しておりますが、
       収蔵品のひとつに美しい青いガラスの骨壷がありました。
       こちらでどうぞ。
               
       アルティーノもその後の発掘が進んでいる様子ですので、
       来年にでも再訪問してみたいと思っています。




       これは灯火器と。
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       闘士の兜と頬宛。 兜には細かい浮き彫り。
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       日常用品の鍋釜類
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       これらは家具に取り付ける物でしょうか?
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       なにせ夥しい数の展示で、ここでは2枚のみに。




       美しいオレンジ色の指輪、メノウでしょうか?
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       金のブローチと、下は何でしょう?
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       真ん中はイヤリングで、右はピンの付いたブローチかな?
       緑色は何でしょう、ガラスかな?
       金の細工も細やかで、技術の高さが偲ばれます。
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       ざっとのご案内になりましたが、それでもたくさんの品々
       お疲れでしたしょう、 お付き合い有難うございました!!

       ヴォルテッラのご案内
       最後は近くの広場からの谷の眺めをどうぞ!
       城壁に囲まれているのも見えます。
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       トスカーナのフィレンツェ、またはピサ方面に行かれた時は、
       是非ヴォルテッラまで足を延ばして下さいね
       周囲の風景も他とは違い、荒々しく雄大で
       エトルスクの息吹が今も残る、素晴らしい博物館も是非どうぞ!!
       


       
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       アップしています。    
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     *****        
       
       いつもブログご訪問、有難うございます!     

   
  
   
       




by italiashiho2 | 2016-10-11 00:03 | ・トスカーナ州 | Comments(2)
Commented by シニョレッリ at 2016-10-11 15:09 x
shinkaiさん、こんにちわ!

この博物館は、ヴォルテッラの最大の見どころとされているので、ヴォルテッラに行けば必ず入館しています。
膨大な展示物に呆れて、お座なりに見てしまうので未だにこの博物館の良さを実感することが出来ません。
白状すると、エトルリアの遺跡から発掘物とローマ遺跡からの発掘物の違いさえも良く分かりません。
ペルージャ、アレッツォ、コルトーナなどエトルリア起源の街に行けば、規模の違いはあるものの、この博物館とほぼ同じものが展示されています。
興味があるので、各地の考古学博物館に入館しますが、各地のMuseo Civicoなどで目にする祭壇画などでは一瞥しただけで制作者が大体分かるのに、遺跡となると丸で駄目です。

この博物館手前の道の30m先に階段があり、階段を上った所が要塞です。
Commented by italiashiho2 at 2016-10-12 00:41
★シニョレッリさん、こんにちは! コメント有難うございます。

はい、いやぁ、ここの収蔵物の数は本当に凄いですよね!普通だと自分の気に入った物は標札や案内文を撮って、後で参考にするのですが、余りにも数が多いと、標札すら見なくなりますね、ははは。

エトルリアの遺跡とローマ遺跡の違いですか? そうですね、そう言われてみると、厳密にどこが違うか、墳墓の絵などは別ですが、その他は私も分かりません。

絵画は、とりわけ町の美術館や博物館の物は後世の物が多いと思うので、それぞれに画家の特色も出てくるのでしょうが、
私などシニョレッリさんと違い、その辺りの画家の名前さえも知らないのが殆どです! ははは。

私も遺跡はあまり興味がありません。ガイドさんが説明してくれれば、ああ、そうかとは思うのですが、
ほんの少し残っている物から想像力で補うのは苦手ですね。 
なので中世が好きなのです、探せば何かが出て来ますもの!

次にまた行くチャンスが出来たら、要塞を眺めに行きたいです。


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