イタリア・絵に描ける珠玉の町・村 ・ そしてもろもろ!

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2007年 03月 23日

   ・・・ フェルトゥレ ・ ドロミテの麓、小さな高貴な町 ・・・   

      今日は、ヴェネト平野の北西奥、既にドロミテ山系の麓に近く、
      落ち着いた小さな町 フェルトゥレ・Feltre をご紹介
します。
      歴史は古く、ローマ期には、アドリア海沿岸からアルプスを越え、
      ドイツ バイエルンのアウグスブルグまで続く街道の、
      重要な町でもありました。
      その後、15世紀初頭に、ヴェネツィア共和国の元に入り、
      現在も残る町の夥しい美的な建築は、すべて16世紀の物です。
      写真は、今月4日に訪れた時のもの、 お楽しみ下さい!


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      ◆町の中心部を望む 

       町は丘の中腹に広がり、東西を走る道は
       高さが一段ずつ違います。
       手前の道も、町の南を走る一番下の部分からは
       少し上がった所にあり、中心部はこの高さです。
       
       これから、高い部分の一番左に見える階段を
       登ります。



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      ◆上からの眺め

       右側の壁の中ほどに見える切り込み部分、
       ここにある階段を上がって来て、
       町の西側を見ています。

       町の中心部の高さの感じ、お分かりでしょうか?
       日曜日のお昼前、快晴に誘われ、ミサを済ませた
       たくさんの人々が楽しんでいます。
       


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      ◆ドゥオモ

       崖の様なイメージの、壁の上の細い道を
       東に辿ります。
       途中、中心部に抜ける階段道もありますが、
       今回はずっと東まで行って見ました。

       町の中心部の東にある、ドゥオモです。
       9世紀の地下礼拝堂を始め、
       14世紀末の鐘楼、
       現在のドゥオモ自体は16世紀、と
       時代が重複した建物です。



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      ◆ドゥオモの南側部分

       この辺りは、考古学的に見て、
       中世のものが層をなしているという事。
       ドゥオモの中もフレスコ画で全面覆われて
       いた事を覚えています。
     
       円柱の見える建物の左、
       軒下の飾りが見えるでしょうか?
       今回は、近くに行きませんでしたが
       以前写した写真があるので、お目に入れます。



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      ◆ドゥオモ横の建物、軒下

       これがそうです。 洗礼堂、または礼拝堂です。
       以前行った時は、確か結婚式の準備中で
       急いで退散したため、中の写真はありません。

       以前の写真と比較してみて、
       町全体がかなり修復され、整備された
       印象を持ちました。



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      ◆途中の階段道

       最初の、崖道から中心に抜ける坂道です。
       町の階段状の感じが、見えますか?



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      ◆木蓮

       崖道を辿り、東の上に抜けるあたり
       木蓮の蕾が膨らんでいました。

       フェルトゥレの町は盆地にあり、
       夏暑く、冬寒いという評判があります。
       この木蓮の蕾も、時期から考えると
       少し遅いですね。

       1週間後のフリウリの平野では、
       すでに満開の花で、枝が重そうでした。



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      ◆通り抜け道

       一番東の抜け道を、上に上りました。
       建物の下を斜めに潜る形で道があります。

       丸石舗装の、この傾斜の道。
       雨のとき、雪のときは、きついでしょうね。



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      ◆潜り抜けた建物は

       この建物、プレトーリオ邸 といい、
       左下に白い碑文が見えます。
       プレトーリオというのは、法務官を指しますから、
       ヴェネツィア共和国の行政庁でも、あったでしょうか。

       白い碑文には、「カルロ・ゴルドーニがここで
       書記補佐官として働いていた時、インスピレーションを受け
       最初の劇を書き、それが成功した」
       旨が、記されていました。

       カルロ・ゴルドーニというのはヴェネツィアの劇作家で、
       アントニオ・ヴィヴァルディとも時代が重なり、
       今なお彼の作品は上演され、
       ついこの春生誕300年、とのニュースがありました。



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      ◆ライオン君はここにも

       上の写真で、手前右部分テラス状に張り出して、
       その奥にラジョーネ邸、現在の市役所があります。
       手前部分は A.パッラーディオ設計のポルティコで、
       その上にこの顔で彼がいます。

       威風堂々の、パッラーディオのポルティコの上に!
       パッラーディオが、ライオンも設計したら良かったのに!



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      ◆劇場もあります

       ラジョーネ邸の前に、現在修復中として
       この劇場の写真がありました。

       中は見れませんが、ここにも素晴らしい小さな
       テアトロがあるのですね。



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      ◆マッジョーレ広場  1

       これが町の中心の マッジョーレ広場です。
       知らずに、一番の中心に上って出て来たわけでした。
 
       この広場の建設の最初はローマ期だそうで、
       南側の部分が坂道に沿って
       舞台状に一段高くなっています。

       左奥に見える、屋根部分が階段状の建物が
       この町に残る数少ない中世の面影で、
       時計塔の付いた(左端)古いお城です。



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      ◆マッジョーレ広場  2

       こちらは、広場の北側からです。
       広場の中央の両端に、フェルトゥレが生んだ
       2大人物の像が、向き合ってあります。

       右端奥に見えるのが、プレトーリオ邸です。



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      ◆広場の人物像  1

       こちらは、ヴィットリオ・ダ・フェルトゥレ
       14世紀の人文学者で、フェッラーラのエステ家の教育係
       だったそうで、マントヴァで亡くなっています。



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      ◆広場の人物像  2

       こちらが、パンフィーロ・カスタルディ
       15世紀の 医者にして出版業者。

       活版印刷のグーテンベルクは、
       このカスタルディのアイディアをコピーしたもの、という事。



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      ◆老紳士

       この、両手に杖を付きゆっくりと歩むシニョーレ。
       彼はあちこちと眺め、写真を撮り、
       ゆっくりゆっくりと吟味するかのように
       広場を横切っていきました。

       広場の横に止まっていた車の中には、
       彼を待って若い男性が雑誌を読んでいましたが、
       車を運転して去ったのはこのシニョーレ。

       この年頃になり、杖に縋っても
       あちこち見て歩き、自分の研究を続ける様子、
       (私にはそう感じられたのですが・・)
       心が揺さぶられました。



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      ◆グアルニエーリ邸

       マッジョーレ広場の北西の角に接して、
       この大きなちょっと特殊な建物があります。
       19世紀に再建されたという事なのですが、
       ご覧のように、正面壁に幾つものダヴィデの星が。

       グアルニエーリ邸 と呼ばれますが
       どんな由来を持つのか検索をかけましたが、
       分りませんでした。
       正面の扉も、大変繊細な柄が彫られたものです。

       太陽光線が反射し、こんな斜めからの写真になりました。



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      ◆トミターノ邸

       上のグアルニエーリ邸の斜め向かい、
       坂道に沿って、このトミターノ邸があります。
       現在は、市図書館ですが、かっては公営質店
       モンテ・ディ・ピエタ だったそうで、

       どうやらこの人物は、やはりこの町出身の
       ベルナルディーノ僧のようです。
       彼が、モンテ・ディ・ピエタの発明者だとか。



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      ◆町の北の眺めは

       広場から、もう一つ北側上の道を辿ると、
       かなり切り立った、町の外れに出ます。
       そこからの、北の眺め。

       東から西に、目の前いっぱいに、この眺めが。
       この山の向こうは、アルト・アディジェ州、
       ドロミテ山系で、南ティロルに続きます。



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      ◆町の眺め  1

       丘の中腹に広がるフェルトゥレの町は、
       南北に繋がる道は、いずれも階段状の坂道。
       こんな風に、古い家の間を坂道が通ります。



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      ◆町の眺め  2

       マッジョーレ広場から、西の皇帝門に続く
       メッザテッラ通りの両側には、
       町で一番の、美しい建物が続きます。

       これは、フレスコ画で飾られた家。
       影がきつくて、見え難くてご勘弁を。



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      ◆町の眺め  3  
 
       これも面白い建物でしょう?
       建物の名前を探しましたが、見つからず、
       なんとなく、銀行っぽい感じがしませんか?

       右奥の、渡り廊下式の繋ぎの部分に、
       美しいフレスコ画がありました。

       そうそう、中心の広場から西に向かい、
       東西を走る通りも、傾斜しています。
       ここもかなりの坂道です。



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      ◆町の眺め  4

       骨董店の店先です。
       
       古いイタリアの町は、大概日曜日はお休みの
       店が多く、この日はこの辺りのバールも、
       すべて閉まっており、
       すいたお腹を抱えて、うろつくshinkai!

       写真が、少しピンアマなのは、つまり・・
       哀れぇ!!



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      ◆出逢ったのは・・

       腹減ったぁ~! と思いつつ坂道を下り、
       彼に出会いました。

       丸々と太り、艶々の毛を持ち、
       呼ぶと寄ってきて、ごろんと横になり、
       お腹をさすらせてくれたのは良いですが、
       やはり、私のお腹はすいたまま!



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      ◆皇帝門
   
       これは古い写真で、ご覧頂きます。

       メッザテッラ通りの西の端にある、皇帝門
       または、カスタルディ門とも。
       名前にふさわしく、威風堂々。

by italiashiho2 | 2007-03-23 03:17 | ・ヴェネト州 | Comments(14)
Commented by たっちゃん at 2007-03-23 18:07 x
ドロミテを地図で見ていますが、この辺りはスイスかオーストリアの風情がしますね。それにしても澄んだ空気いっぱいですね。広島は黄砂のせいか霞んでいます。深呼吸もできません。
あの老紳士、いいですね。私も先日、松江をうろつきましたが、あれほどカッコよくなかったというウワサしきり・・・。
Commented by shinkai at 2007-03-23 21:48 x
★たっちゃん、 こんにちは!  コメント有難うございます。

ええ、この町はちょっとまたヴェネトの感じと違うでしょう?  ヴェネトの奥で南ティロルに近いですから、少し山のイメージもありますね。
空気が青いのに、気が付かれました?  ただの快晴とは違うのです。
そちらは黄砂現象?  なら、春ですね!

あの紳士と、たっちゃんの違いは、枯れ方が違うのでしょう。  たっちゃんも、もう20年ほど経って、杖をつかれたら、大丈夫!!
でも、たっちゃんは枯れたくないのでしょう??!!   ははは。
Commented by ゆんぴょ at 2007-03-24 19:50 x
こんばんは! 何とも清清しい空の色。空気が美味しそうですね。やはり高い場所だからでしょうか、深呼吸したくなります。小さな町とはいえ、グアルニエーリ邸や銀行のような建物など、面白い、気になるものがありますね。そして困った顔のライオン君(本当にそれぞれの場所で顔つきが違ってて面白い!)、そして白黒猫ちゃんなども、その土地での出会いがいっぱいで嬉しいことです。その後、お腹は無事満たされたかな?
そちらの木蓮は、こんな感じのピンクのものが多いのでしょうか。
こちらは白い木蓮を街のあちこちで見かけましたが、暖かい間にあっという間に咲いて終わってしまいました。
Commented by shinkai at 2007-03-25 01:24 x
★ゆんぴょさん、 こんにちは!  コメント有難うございます。

はい、空気がとても澄んでいるのが、目でも分るでしょう?!  かなり奥ですし、もう北の山の向こうは、トレンティーノ・アルトアディジェ州なのです。  冬は寒そうですね!

あのネ、お腹の方は、一番下の広場のバールが開いていたのですが、なんとなく雰囲気がイマイチで、飴を舐めて我慢して家まで帰ったのですよ!   こういうのが、どうも上手くないのです。  まだ、一人でちゃんとしたレストランを楽しめるほどの度胸がないのですね。
こちらには、ホラ、うどん屋さんのように、軽く入れる感じのレストランがなかなかなくて、蚤の心臓の私には、旅行の際の悩みの一つです。
多分、お肉を食べない事も、少し引っかかる部分ですね。

木蓮は、ピンクというか、薄い紫のこの色が大変多いですね。 白もありますが。  それにどうもこちらの好みは、派手目というか、ピンクが好きなようで、牡丹も椿も見ますが、これもピンクが多いようですよ。
白の木蓮は、私も好きなのですが。
  
Commented by イタフリ at 2007-03-25 13:23 x
Shinkaiさん今日は。東京の桜はやっと咲き始めましたが、あいにく今日は雨です。私はアーチのポルタを抜ける時なにが見えるのかな?どんな景色かな?と少しワクワクします。そしてポルタの枠の中におさまった風景の感じもいいですね。町の北の景色、そのず~と北、ブルニコ、ブレッサノーネに行きました。そのあたりは全くイタリアではない?ような気がしました。そうそう、ブルニコで白い像があり、尋ねたところ、アルピーノだと、グランドグエッラの記念碑。帽子に羽、以前、Shinkaiさんのブログで教えていただきましたものね。アカペラのアルピーノの歌を思い出しました。イタリアでは広場にはモニュメント、その町の偉人像を必ず見かけまよね。お腹をすかして帰宅だったのですね。日本だとコンビニがどこでもあって、おむすび、お茶が買えますが、次にお出かけの時にはパンと果物、持参なのかな?ウンブリアの旅日記楽しみに待っています。行ってらっしゃ~い。
Commented by shinkai at 2007-03-25 16:17 x
★イタフリさん、 こんにちは!  コメント有難うございます。

桜が開花ですか、春ですねぇ~!  ここ2.3日、こちらも雨ですが、昨日トゥレヴィーゾに行く時、バスの窓からコネリアーノの町で、桜が満開で散りかけのお家を見ました。  スコミーゴ村の桜はまだです。

そうですか、ブレッサノーネ、ブルニコにも?!  私は、トレント、ボルツァーノまでしか行った事がありませんが、大変素敵な写真を見たことがあります。  メラーノも美しいらしいので、行って見たい所です。  あの辺りは、ムッソリーニが買い取って、イタリアになったらしく、今でも2ヶ国語ですし、市長さん達はイタリアの3色旗の帯をしないのですよ。

はい、有難うございます。 ウンブリアの田舎周りをしてきます。  ご報告いたしますね。
Commented by Vi at 2007-03-26 02:29 x
写真どれも素晴らしいですね?春のニオイもプンプンとしてきます。
どうもご苦労様です。円形のトンネルの向こう側の景色背景に撮った写真は
またとってもイタリア的で素晴らしい感じします。
もくれんもこのくらいの時が一番美しいかもしれませんね?
Commented by shinkai at 2007-03-26 04:26 x
★ Vi さん、 こんにちは!  コメント有難うございます。

はい、写真はお天気の続いていた今月の初めなのです、 有難うございます。  が、先週から寒気団がやってきて、この辺りは雨、奥は雪で、
今日も寒く、北の山は真っ白になっています。  2ヶ月遅れの冬、ですって!!   そちらは如何ですか?

木蓮が本当に満開になると、暑苦しくさえ感じますね。  白だといいのですが、このピンクは、ね。  花が大きいからなのでしょうね。
そちらの桜は、どうですか?  
Commented by hakutou5 at 2007-03-26 16:49
山裾の傾斜地にある盆地の街ということでしょうか。
冬寒いのはわかりますが、夏も暑いというのは許せません。(笑)
北イタリアにおけるヴェネツィア共和国の影響力は凄いですね。
どこにでもライオン君が睨みを利かせている。
その顔が人間的な悩みに満ちているのも興味深いです。
東西方向の道路に高低差がある、Uターンはどうするのでしょう。
Commented by naotyan at 2007-03-26 20:08 x
少し霞がかった空気と青い空、イタリアはもうすっかり春ですね~
ライオン君は食べられないし~勿論ネコなど食べる訳にもいかないようで、こんな長閑な風景の中でお腹を空かせてうろつくなんてお気の毒なことで・・・
トミターノ邸ですか?うちの近所にもありますよ、富田の邸が。

Commented by shinkai at 2007-03-26 20:56 x
★ hakutou さん、こんにちは!  コメント有難うございます。

そう、盆地の町ですから、京都みたいに夏暑く、冬寒いようですよ!  確かに夏行った時は、暑かったですね。

ライオンの顔、余り当りまえのはいませんで、強く見せようと思うのが、逆に笑いを誘うのが可笑しいです。  大概泣きそうに見えるのが、本当に・・!!

町の中心地の南北に繋がる道は、皆殆ど階段の坂なのですね。  ですから、東西の道に車を止めて、歩きのようでしたよ。  Uターンは、どうやら中心の広場近くの小さな場所で、という事のようです。
古い町は、車の需要の事など考えていませんから、イタリアのどこの町も、教会前が駐車場と化していますね。
Commented by shinkai at 2007-03-26 21:03 x
★ナオちゃん、 こんにちは!  コメント有難うございます。

はぁい、昨日までは雨続き、北の山は白くなりましたが、また今日は快晴のお天気に戻りました。  まだちょっと風が冷たいですが。

そうなんですよ、車の実習に頭が行って、食べ物の準備をしないまま出かけてしまい・・、  でも、その次からは、大丈夫!!

あはは、富田邸には、笑いましたぁ~!  ひょっとして、質屋さんとか、銀行関係とか?  だってこちらの、このトミタさんちは、元公営の質屋さんなんですって。   あはは、 金色夜叉を思い出しましたぁ~!!
Commented by BB at 2012-06-03 19:11 x
う〜〜ん。ここも訪れてみたい街ですね〜。
あ〜〜、体が幾つあっても足りないワン。
でも、このシニョーレ様の様に 欲を持たなくてはね!
Commented by italiashiho2 at 2012-06-04 17:13
★BBさん、はい、この町はお勧めです!
盆地にあって、夏暑く、冬が寒いそうですが、ドロミーティーの方に抜ける時にお寄り下さい。

イタリアの小さな町、日本には名も知れていない様な町が凄い宝物を秘めていたりで、そうなのです、本当に驚きますね。


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