2008年 08月 29日

   ・・・ パドヴァ ・ 聖アントニオの街 ・・・

      今日は、月一ゲスト、グロリオーザさんの写真とコメントで、
      パドヴァ・Padova のご案内です。
      ヴェネツィア・ミラノの大幹線上、そしてフィレンツェ、ボローニャ、
      ローマ行きへの分岐点でもある、ヴェネトの大きな街です。
      近年、市内電車が通ったり、移民問題でも、TVのニュースに
      事欠かない街でもあります。  ごゆっくり、どうぞ。

      今回はパドヴァの紹介です。ヴェネツィアの隣町という感じで
      電車だと約30分、普通列車でヴェネツィアから
      往復5・8ユーロという手軽な小旅行です

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      ◆スクロヴェーニ礼拝堂・Cappella degli Scrovegni  
      
       駅を降りてポポロ大通りを真っ直ぐ南下すると、
       左手に、ジョットの壁画であまりにも有名な
       スクロヴェーニ礼拝堂があります。

       ここは完全な予約制ですが、日本からでも
       サイトから予約が可能です。
       ただし、カードはVISAかマスターカードしか使えません。
       1時間前に切符を受け取り、温度調整室で15分間ビデオを見たうえ、
       15分間だけ見学が可能という厳重な管理体制がなされています。

       各々の絵もさることながら、
       抜けるような天井の青に包まれた幸福感が、
       何ともいえないものでした。
       写真撮影は禁止なので、この写真は借り物です。



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      ◆エレミターニ教会・Eremitani  1
      
       礼拝堂のすぐ隣りには、エレミターニ教会があります。
       ここで最も目を引くのはマンテーニャ
       「聖クリストフォロの殉教」です。
       ただ、第二次世界大戦のときの空爆で大きな破壊を受け、
       一部は消失してしまっています。



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      ◆エレミターニ教会・Eremitani  2

       そのアップ。
       とても生き生きした人物像ですよね。



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      ◆エレミターニ教会・Eremitani  3

       空爆で倒壊したときの、
       建物の写真も飾られていました。



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      ◆エレミターニ教会・Eremitani  4

       内陣のフレスコ画です。



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      ◆エレミターニ教会・Eremitani  5

       入口左側にはヤコボ・ダ・カラーラの墓があります。
       ペトラルカの詩句が刻まれていますが、
       ラテン語なので内容はわかりません。



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      ◆サンタントニオ聖堂・Sant'Antonio  1

       ポポロ通りから続くガリバルディ通りに戻って
       さらに南に20分ほど歩くと、
       左側に、大きなサンタントニオ聖堂が見えてきます。
       パドヴァに住んでいたこともある作家坂東真砂子のエッセイ
       「イタリア 奇蹟と神秘の旅」では
       「たこ焼きのように並ぶ丸屋根、そこから突き出した鉛筆状の尖塔」
       と表現されていますが、
       まさに巨大なたこ焼きがいくつも並んでいます。



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      ◆サンタントニオ聖堂・Sant'Antonio  2

       聖アントニオはポルトガル生まれですが
       すぐにパドヴァに移り住み、フランシスコ会修道士として
       数々の奇蹟を起したといわれています。

       彼は聖マリア・マテル・ドミニ教会所属だったのですが、
       聖マリア・デ・チェッラ修道院で亡くなりました。
       彼の死後もいろいろの奇蹟が起こり、
       信者たちは修道院に巡礼に訪れるようになりました。
       同修道院の権威も高まり寄付もどんどん集まるのに、
       ドミニ教会のほうは無視されがちになってしまいます。
       これに対してドミニ教会側は、
       豪華な棺とそれを収める巨大な聖堂を自分の隣りに建設し、
       法王に画策して、ついに遺体を取り戻すことに成功したそうです。
       その聖堂がサンタントニオ聖堂です。
       結構生臭い話ですね。



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      ◆サンタントニオ聖堂・Sant'Antonio  3

       その聖堂の壁面には
       聖人たちの像が刻まれています。



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      ◆サンタントニオ聖堂・Sant'Antonio  4

       内部の光景です。
       これではないのですが、棺の置かれた聖アントニオの礼拝堂には、
       次々と信者たちが訪れて石棺に手を当てたり、
       祈りを捧げたりする姿が絶えませんでした。
       恐れ多くてとても写真は撮れません。

       棺の周りには
       「per grazia ricevuta」と記された
       手紙などが山のように置かれていました。
       「祈願成就」とでも訳せばいいのでしょうか。
       結婚や病気からの回復などはわかりやすいのですが、
       交通事故の写真もあったので、不思議に思いましたが、
       これはお祈りをした帰りに事故に遭ったが、
       奇跡的に早く回復したことを感謝する手紙でした。



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      ◆サンタントニオ聖堂・Sant'Antonio  5

       反対側のサン・フェリーチェ礼拝堂は、
       ゴシック式の美しい様式で、
       ジャコボ・アヴァンツォのフレスコ画「十字架刑」が飾られています。

  

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      ◆サンタントニオ広場  1

       外に出たら、ロウソクの売店を見つけました。
       とても長いもので、
       11月にヴェネツィアのサルーテ教会の祭りで
       見かけたロウソクを思い出しました。



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      ◆サンタントニオ広場  2

       広場には、ドナテッロ作の
       ガッタメラータ将軍騎馬像があります。
       ヴェネツィアのパオロ教会広場にある、ヴェロッキオ作の
       コッレオーニ騎馬像とともに
       ルネサンスの騎馬像の傑作といわれるものです。



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      ◆サンタントニオ広場  3

       隣りのサンタントニオ信者会2階には、
       16世紀ヴェネツィア派のフレスコ画が18枚飾られていますが、
       最も注目されるのがこれ「新生児の奇蹟」。
       生まれたばかりの赤ん坊が、
       母親にかけられた嫌疑を晴らす場面ですが、

       ティツィアーノが独力で制作した最初の作品といわれています。
       後に「画家の王」と呼ばれるようになったティツィアーノの
       原点ともいうべき作品とその空間を、
       完全に独占状態で堪能しました。
       この建物にまで来る人はほとんどいないようです。



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      ◆プラート・デッラ・ヴァッレ・Prato della Valle  1

       その先に広大な公園があります。
       プラート・デッラ・ヴァッレと呼ばれるこの場所は、
       昔ローマ劇場のあったところで、18世紀の建造です。
       80体にも上る彫像がずらりと並んでいます。



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      ◆プラート・デッラ・ヴァッレ・Prato della Valle  2

       バラエティに富んだ彫像たち。
       周囲には食べ物などの市が開かれてにぎわっていました。

       グロリオーザさんのブログ、
       イタリアの誘惑 は、こちらです。
       http://jun-gloriosa.cocolog-nifty.com/blog/ 

 
     ◆**◆
      グロリオーザさんの、パドヴァのご案内、いかがでしたか?
      私も久し振りに、パドヴァに出かけたくなりました。
      
      スクロヴェーニ礼拝堂のジオットの壁画も、
      エレミターニ教会の壁画も、近年修復されたものですが、
      とりわけ、スクロヴェーニ礼拝堂のジオットの作品は、
      あの名高いアッシジの、サン・フランチェスコ教会下院の壁画と、
      同じモチーフで、こちらの方が、サイズが小さい分だけ
      密度が濃く、傑作という批評家の説もあります

      エレミターニ教会のマンテーニャの作品は、
      遠近法を最大限に使っての、迫力あるものですが、
      この聖クリストフォロは、優しい力持ちの大男、という
      中世に大いに愛された聖人との事で、
      他の人物に比しての大きさも、納得できますね。

      ヴェネツィアに近いですから、本当に楽に訪れる事ができます
      是非、お出かけ下さい!

by italiashiho2 | 2008-08-29 00:26 | ・パドヴァと周辺Padova e .. | Comments(2)
Commented by ペッシェクルード at 2008-08-29 17:32 x
イル・サント教会の聖アントニウスの石棺が、修復のため外部に出されると、何かで読んだのは2、3月頃だったでしょうか。いくら早いといってもまだまだ時間は掛かると思います。代理の石棺が置いてあるということでしょうか、手を当てて祈る人達のために。
Commented by shinkai at 2008-08-30 04:05 x
★ペッシェクルード様、こんにちは! コメント有難うございます。

はい、私もTVニュースで見ていますが、あれは、今年の春頃だったような気がします。 まだ修復が済んだというニュースが見ていない気がしますが、 多分このグロリオーザさんの写真は、枯れ木ですし、それ以前の写真であろうと思います。 
よくニュース内容を覚えていませんが、石棺を運び出した様子は、見ましたし、 礼拝堂自体も、修復するような感じでは、なかったでしょうか?

メールと写真をお送りしていますが、届いていますか?



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