イタリア・絵に描ける珠玉の町・村 ・ そしてもろもろ!

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2009年 04月 15日

   ・・・ モンテリッジョーニ ・ 市壁と中世街道の町 ・・・

      今日は、オルチャの谷からは外れますが、
      やはり昨年7月に、シエナから訪ねました 
      モンテリッジョーニ・Monteriggioni のご案内です。
      丘の上に市壁に囲まれ、まるで王冠のように見える小さな町
      ダンテの神曲、地獄編にも登場する、中世の要塞の町、
      そして、ヴィア・フレンチージェナと呼ばれる
      ローマへの巡礼道がここを通っていました。

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      ◆モンテリッジョーニ遠望  (ガイドブックより)

       この写真は、ガイドブックからですが、
       シエナ郊外の宿に行くのに、フィレンツェからの
       国道をモンテリッジョーニで出たとたん、
       写真よりもっと近くの位置から、まさに王冠のような
       市壁に囲まれた町が丘の上に見えました。
       ガイドブックで一応読んだだけで、
       行く計画はありませんでしたが、
       姿を見たとたんにその気になり、訪れました。
       期待は裏切られませんでした!



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      ◆町の位置 

       地図でご覧のように、シエナの北西15kほどで、
       バスも1時間に1本ほど、
       コッレ・ディ・ヴァル・デルザから、サン・ジミニャーノ
       方面行きが連絡していて、25分もあれば到着する様子。

       町の地図は、まぁ、行ってご覧になれば
       お分かりでしょうが、必要ありません。
       市壁に囲まれた、小さな小さな町です。

       バスの時刻表は、先回のサン クイリコ・ドルチャ
       の最後にアドレスがありますので、ご覧下さい。
       http://italiashio.exblog.jp/9573061



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      ◆町の門へ  1

       上の写真の、丘の中ほどの位置に
       広い駐車場があり、そこから坂道です。

       ラヴェンダーの花盛りで、香りがたち、
       風景がもわんと、紫がかって。
       左に見える階段の坂を登り、左に折れて上り、
       また右に折れ上り・・、
       はい、海抜200mの町です。



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      ◆町の門へ  2

       ラヴェンダーの花に、薄緑色の蝶がひらひらと。
       トスカーナの麦秋風景でもご覧頂きましたので、
       ここでは、別の写真でどうぞ。



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      ◆町の門へ  3

       やっと、市壁が見えてきました。
       壁の高さは20m、その上に塔が6.5m
       ありますが、土地の高さにより、
       かなり変化があるものと、思われます。

       この塔が14ある塔のうちの一つで、
       15塔と書いてあるのもありますが、
       実際に現在見えるものは、11で、
       他は、壁の高さに削られているそう。

       手前に見える木は、オリーヴです。
       あちこちから、蝉の声が聞こえましたが
       姿は見つからず、蝉の抜け殻を一つだけ写真に。

       手前に少し見える道を右に辿ると・・、



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      ◆町の門へ  4

       この門が、町の2つある門のうちの一つ、
       シエナに続くフランカ・エ・ロメーア門
       Porta Franca e Romea.
       町の東端になります。

       門の左上に石碑が見えますが、
       1213年にシエナのポデスタ(執政長官)の
       命により、この地に村と壁が築かれた事が
       ラテン語で書かれているそう。

       それ以前には、この地にロンゴバルド出身の
       貴族の農園があったようですが、
       それを買い取り、フィレンツェに対する護り
       駐屯地としてが、町の起こりです。

       壁の厚みは、2m
       跳ね橋はありませんが、イザという時には、
       上から鉄の門が降りる仕掛けとか。
       実際この市壁の町は、以後300年間にわたり、
       シエナ共和国を、対フィレンツェから護ったのでした。
       落ちたのは、裏切りからだったとか・・。

       で、この門を入りますと・・、



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      ◆町の眺め  1

       細長く広がるローマ広場・Piazza Roma
       今右端にちょっと見える井戸が
       広場の真ん中にあります。

       この広場が、いわばかっての時代からの
       主要な建物が取り囲んでいるわけですが、
       この広場も、戦後に石が敷き詰められる迄は、
       ずっと土のままだったそう。
       イザという時の籠城戦に控え、野菜畑にもなるように、
       との名残だそうで、現在も壁の内側には
       庭と野菜畑が、建物を取り囲んでいます。



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      ◆町の眺め  2

       ローマ広場を囲む建物群の、南側半分。
       いかにも、歴史を経た建物の壁です。
       壁の縁の、下側が厚くなっているのを
       ご覧下さいね。
       かっての、古い建設技術と思うのですが、
       壁を支えるのに、下部分を厚くしてあるのを
       時々見かけます。

       建物の左側の小路を入っていくと・・、



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      ◆町の眺め  3

       こんな小路で、お土産物屋さんが。
       写真に見えるような、たわいも無い
       スーヴェニールとか、
       土地のワイン、オリーヴ油の店も。



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      ◆町の眺め  4

       上の2の写真の、建物の右半分。
       こちらも、みやげ物兼土地の物品店ですね。

       サイトで、面白い数字を見つけましたので、ここに。
       市壁の中の現在の住民は、42人
       建物群は、住民の住居と、バールが2軒
       1軒の食料品店、レストランが2軒、土産物店1軒
       薬草品店1軒、ホテル1軒、土地の物産品店1軒

       以上で全部ですが、ええ、土産物店数に
       ほんの少しの訂正が必要かも。
 

       
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      ◆町の眺め  5

       この教会、ゴシック・ロマネスク様式の
       サンタ・マリア・アッスンタ教会があります。
       創設は1219年とありますから、
       この要塞の村が出来てすぐ、
       教会もできた事になりますね。
       素朴で、石の色の混ざり具合が美しいですねぇ。



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      ◆町の眺め  6

       教会内の祭壇部分。
       十字架のキリスト像、並びに黄金背景の
       祭壇画は15世紀のもの。



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      ◆町の眺め  7

       涼しげな陰を作る、レストランの席。
       食欲が弾みそうです。



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      ◆町の眺め  8

       広場から、だらだらと道を下ると、
       町のもうひとつの門、北西側に位置する
       サン ジョヴァンニ門・Porta San Givanni
       こちらが、フィレンツェに向かう門です。

       こちら側は、当時のシエナ共和国の敵国
       フィレンツェに向かっているわけで、
       丘の斜面に接し、門の外側、右に少し見えるように
       跳ね橋が下りる仕掛けで、もう一つ外に門が
       ある仕掛けだったかも、といいます。

       市壁の左上に少し見えるのが・・、



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      ◆町の眺め  9

       こうして、上って見れます。

       シエナ側の門の脇にも、こうして上がれる部分があり、
       お昼を食べている間に、閉じられて、
       あれま! と思っていましたが、
       こちらは、無料で上れました!
       (いつも無料かどうかは、保障いたしません!)

       ご覧のように、市壁の上はかって歩哨が、
       常時ぐるりと警護していたわけで、
       こうして見ると、様子が想像できますね。

       町の直径は、172m
       市壁の長さは、570m 
       かって、塔の高さは15mにも達したそう。

       ダンテは、この市壁に大変強い印象を受けたようで、
       神曲の、地獄編31章 巨人の穴 に
       王冠を戴いたように、塔に囲まれたモンテリッジョーニ
       と、詠っているそうです。

       町では、毎年7月に中世のお祭りが行われるようで、
       ほんの少しの席代が要るようですが、町のサイトをどうぞ。
       http://www.monteriggionimedievale.com/index.html
       英語版も下に続いて出ます。
       la festa お祭りの部分もどうぞ。



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      ◆町の眺め  10

       市壁の上から身を乗り出し、丘の下を。
       う~ん、壁の厚みが広く、なかなか角度が上手く
       決められないのですが、上に乗る程の勇気も無く・・。

       大きな農家の向こうには、
       広々と平野が広がっていました。



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      ◆町の眺め  11

       市壁の上から、
       こちらは、広場に続く道を振り返って。
       奥に見える塔が、シエナ側の入り口門の裏側です。



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      ◆町の眺め  12

       こちらも市壁の上から、
       町の裏通りを。
       はい、厳密に言うと、町の通りは2本のみ!

       ここでも、手前の高いほうの建物の壁の
       下部分、少しせり出しているのが、見えますね。



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      ◆町の眺め  13

       サン ジョヴァンニ門から、ちょっと外に。
       こちら側は、フィレンツェに向いていますし、
       丘の下り斜面でもあり、まさに高い市壁です。

       ぐるっと、市壁の周囲を歩いて回れるようですが、
       まぁ、攻め込む作戦を練る必要はないので・・!



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      ◆町の眺め  14

       門の内側の小広場に、吸水塔と見られる小塔があり、
       その蛇口が、可愛らしく。



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      ◆町の眺め  15

       裏通りを歩きます。 この辺り、
       町の歴史においても、一番古い建物群のようで、
       広場の写真でご覧戴いた、
       建物群の裏になります。

       家並みが低いですね、
       歩いている観光客と比較を。
 
       まさに中世のまま、時が止まって・・



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      ◆町の眺め  16

       1階部分の窓の位置が少し高く、
       窓が小さく、
       天井がやはり、少し低いでしょうか。



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      ◆町の眺め  17

       石の壁が何とも味があり、いい色です。
       で、この建物の上部分が・・、



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      ◆町の眺め  18

       上の写真の建物上部です。

       ここには標識がありまして、
       マッテオッティの塔・Torre Matteotti 
       呼ばれる、この町で最も古いと見られる建物だそう。
       記録には無いそうですが、窓の枠取りとか、
       入り口が同じ石だとか、で識別できるそうです。



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      ◆ヴィア・フランチージェナ  1

       このモンテリッジョーニの町は、
       ダンテの詩と、このフランチージェナの道を
       町の看板としているのですが、
       シエナ側の門の入り口に、この標識がありました。

       イギリスはカンタベリーから
       ローマへの巡礼道がある事は、知っていましたが、
       この町で図らずも、しっかり出会ったという・・。

       借金をすべて払い
       息子たちに別れを告げ
       女房にも言い含めたら
       さぁ、出かけよう!

       こちらに来てすぐの頃、TVでこの巡礼道を
       辿る放送があったのですね。
       その時のこの言葉が、私の頭の中にしっかり定着し、
       折に触れ、浮かび上がっていたのですが、
       今回、こうして出会えて嬉しかったです。

       この地図で見ると、
       モンテリッジョーニから、カンタベリーまで1722k
       ローマへは285kで、計2007k

       ですが、もう一つの数字もあります。



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      ◆ヴィア・フランチージェナ  2

       中世においては、ジェルサレム、スペインのサンチャゴ
       デ・コンポステーラ、そしてローマ
       3大巡礼地であったわけですが、

       990年に、カンタベリーの大司教シジェーリコがローマに参拝、
       その戻り道の様子を休憩地も含め、毎日記録に残し、
       これが巡礼達にとって、当時の格好のガイドブックとなり、
       ヴィア・フレンチージェナと呼ばれたようです。
       本によっては、フランク街道と記しているのもあります。

       彼の辿った道は、1600kの行程を79泊で、
       一日の行程は、約20キロ
       カンタベリーからドーヴァー海峡を渡り、フランスを縦断
       アルプス越えはサン・ベルナルド峠で、
       イタリア内での宿泊は、48泊です。
       この行程距離はかなり短めですが、体力に応じ、
       その時代の情勢に応じ、変化したのでしょう。

       一日の行程が約20k というと、短い気もしますが
       今の道路事情と違いますし、毎日悪路を歩くわけですね。
       先回の、サン・クイリコ・ドルチャでご紹介しました
       13世紀の病院跡、巡礼宿泊所も、やはり20kおきに
       設置されていたそうです。

       オスペダーレ、スペダーレと2つあるのですが、
       スペダーレの方は、宿泊施設のみで、
       ここには3泊まで逗留でき、暖かい食事を提供された、
       という事も、モンセリチェのガイドさんが教えてくれました。

       このフランチージェナの巡礼道は、
       1994年にヨーロッパの文化行程として改めて認められ、
       有名な、スペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラの
       巡礼道と肩を並べるようになったという訳です。
       英語版もありますから、サイト探訪をどうぞ!
       http://www.viafrancigena.eu/

       ローマの参拝を終えた巡礼たちは、ブリンディシ迄下り、
       (ここは、シルクロードの終点地でもあります)
       そこで船を待ち、ジェルサレムまで向かった巡礼もいたと。
       なんとまぁ、遥々の旅を続けた事でしょうか!

       中世の徒歩巡礼に想いを馳せるとき
       いかにも自分の存在が小さく感じられます。
       せめて風に吹かれ
       丘の向こうの地平線を眺めに
       出かけましょうか?!

by italiashiho2 | 2009-04-15 00:34 | ・トスカーナ Toscana | Comments(9)
Commented by hana at 2009-04-16 12:50 x
本当に、小さな町のようですね。
静かに、歴史が守られている、そんな感じがします。
中世そのままの風景が守られているって、
本当に凄いと思います。
ラベンダーの花も、とってもきれい♪
Commented by shinkai at 2009-04-16 20:55 x
★hanaさん、こんにちは! コメント有難うございます。

はい、大体イタリアの町、有名な観光地であるフィレンツェでも、本当の古い中心地は小さいでしょう? 自分の足で歩いて回れるくらいの大きさ、が多いですが、ここはまるで小さいので、驚くほどです。 
でも、現代の我々が訪れると、まさに気持ちがほっとします。
壁の一部を取り壊して、町を大きくするとか、そういう発展が無いのが、逆にすごいですね。
Commented by lan at 2009-04-17 11:54 x
いつもながら綺麗な写真とわかりやすい説明が嬉しいです。
サイトla festa のMedioevo per i Bambiniのドラゴンおじさんの
写真が妙に可愛い。
結婚指輪はめてるし。

歩哨気分でこの風景を見降ろすのは爽快でしょうね。
さて、どこまで回れるか・・・。
Commented by shinkai at 2009-04-17 21:17 x
★lanさん、こんにちは! コメント有難うございます。

説明が分かりやすい、というお褒めはとても嬉しいです! ガイドブックを見ても、イマイチ自分が想像できない、というのが多いので、写真も多くして、分かりやすく、と考えるので、(まぁ、独断と偏見が多いのですが)。
おおきに!

こんな小さな村のサイトにしては、頑張って作っているでしょう?! 英語版もつけてね。
ええ、シエナの近くですから、行けたら行ってみて下さいね。
Commented at 2009-04-19 10:00 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2009-04-19 11:01 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by italiashiho2 at 2009-04-20 08:12
★lanさん、こんにちは! コメントおおきに!!

うん、メールで話し合いましたとおりですね。 はい、お待ちし取ります!!  元気でお出かけ下さい!!
Commented by YUKA at 2009-04-27 01:28 x
モンテリッジョーニ、本当に可愛らしくて美しくて素敵な街ですね。わたしも行けたら良かったのに・・・。近いうちに母にもこのブログを見せますね。ずっと「素敵だったのよ〜」と感嘆していましたから、拝見したらさぞ喜ぶだろうと思います♪
Commented by shinkai at 2009-04-27 06:16 x
★YUKAさん、こんにちは! コメント有難うございます。

はい、驚くほど小さくて、でも中身が濃い、という感じの町でしたね。 
写真をまとめ記事を書くと、あの日のあの町がもう一つ身近になり、自分のものになる気がしました。

お母様に、よろしく!  そしてYUKAさん、次はご一緒しましょうね。


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